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日本三大奇書、あるいは四大奇書


虚無への供物 (講談社文庫)

虚無への供物 (講談社文庫)

  • 作者: 中井 英夫
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1974/03
  • メディア: 文庫




なんてこった……!
久々に読もうと中井英夫の『虚無への供物』を本棚から取り出したら、鼠が齧ってました。
いい本を狙いましたね。鼠のくせに。
隣にあった竹宮ゆゆこの『わたしたちの田村くん』は無事だったので、まあいいことにしますが。

そんなわけでみなさんこんばんは。綿貫ある子です。
今日はミーハーミステリマニアの綿貫が奇書を語ります。

奇書とは探偵小説・推理小説の場合、日本の三大奇書を指します。
いわゆる『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』です。
これに『匣の中の失楽』を加えて四大奇書と呼ぶ場合もあります。

このうち、綿貫が持っているのは『ドグラ・マグラ』と『虚無への供物』、それから『匣の中の失楽』の三冊。
『黒死館殺人事件』は未だ見つかりません。青空文庫で読めるのですが、これがまた読みづらい……。
一応リンクは貼ってみますが、おそらく大部分の方が見た瞬間閉じそうです。綿貫は閉じました。
『黒死館殺人事件』(青空文庫)


さて、綿貫なりに知っている三冊を紹介です。

○『ドグラ・マグラ』 作:夢野久作
・概要
大正時代、九州帝国大学医学部精神病科の独房に閉じ込められた、記憶喪失中の若き精神病患者の物語。
名前も忘れている主人公が、ある殺人事件の重要人物「呉一郎」なる人物と同一人物なのか否か、がカギ。
読めば気が狂うというキャッチコピーは有名で、金田一耕助シリーズの横溝正史は実際に読んでて暴れだしたらしい。
また、冨樫義博の『レベルE』には随所に夢野久作ネタがちりばめてあり、よほど好きらしいことが伺える。

・おすすめ具合
序盤は神掛り的な面白さがあるが、中盤で誰もが一度ダレる。
挫折者多数。
しかも一度読んだだけではその構成さえ掴めず、翻弄される。
10年くらい掛けてじわじわと推理するくらいの気構えでいい気がする。


○『虚無への供物』 作:中井英夫
・概要
ある殺人事件について登場人物たちがそれぞれ突拍子もない推理合戦を繰り広げる物語。
推理小説のルールを守りつつも、推理小説ではない作り。
いわゆるアンチミステリーの傑作として知られる。
これに影響を受け、突拍子もない推理合戦が作中にある後世の作品は多い。
また、オカルト説なのか人間説なのかで登場人物の主張が分かれており、『ひぐらしのなく頃に』『うみねこのなく頃に』の源流ともいえる。

・おすすめ具合
文章がいささか古い。
導入部分から退廃的で入りづらく、事件もなかなか発生しない。
そのため挫折するとしたら序盤。
しかし中盤以降は例の推理合戦がメインとなり、すらすら読める。
中盤が読み終えたら終盤も一気にいける。要するに入りづらいだけで、あとはずっと面白い。


○『匣の中の失楽』 作:竹本健治
・概要
奇数章と偶数章でフィクション・現実が入れ替わる構成の小説。
殺人事件が起きていたり起きていなかったりするので、まともに読むと幻惑的すぎて頭がぐわんぐわんする。
三大奇書の影響が強いため、奇書級の奇妙さを有しつつも奇書には入れないとする人も多いが、いずれにせよキテレツな本であることには違いない。
『リトルバスターズ!』で西園さんが理樹くんに薦め、読ませる本である。たぶん西園さんはナイルズ・ホランドあたりが好きなんだろうと見た。

・おすすめ具合
上記の奇書に比べるとこれは新しいため、読みやすさが段違い。
個人的には幻惑性が『ドグラ・マグラ』に匹敵するのだが、綿貫の恩師である某助教授は遠く及ばないと称していた。どうやら人それぞれらしい。
ある意味分かりやすい奇妙さなので、初心者にもいいかもしれない。


――と、できるだけ現在の作品との関わりを洗い出してみました。
逆に言えば、それだけ後世に影響を与えている作品です。
腰を据えて「いざ!」と立ち向かえる方、是非挑戦してみてください。

プロフィール

星八角ある子

Author:星八角ある子
或るライターの落描きブログ。
無尽に趣味へ走っています。
最近は地元ネタが増えています。

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